千葉県香取市にある旧くりもと(栗源)地区で根菜類を中心に農産物を栽培している「さかいのうえん」です。

お知らせNEWS

(ブログ)秋冬野菜の総括

2021.12.11

初めての有機栽培総括。
○大根
太陽熱処理をしたが、処理層を超えて伸びていくと、キスジの被害が出てしまった。前作でムギをやっていればもう少し結果は違ったか。慣行でも大根をやっているが、有機の方が同じサイズでも重い感覚がある。秋の暖かさでアブラムシやキスジが動いてしまうのが来年の課題である。

○人参
肥料設計では窒素を12kg程度しか入れておらず、播種量は5万粒設定だったので、初期のアミノ酸量が圧倒的に足りなかった。慣行でも18〜20kg近く窒素を入れるので、来年は施肥量を1.5倍増しにする。収穫物自体はそこそこの出来上がりで、麦をすき込んで太陽熱処理がしてあったので、肌も綺麗でセンチュウ被害も少なかった。味も甘く仕上がった。

○キャベツ
2条の畝と3条の畝2種類で行った。3条でも問題はなかったが、条間の管理がやはり2条の方がやりやすい。9月下旬頃からアオムシ、ヨトウムシなどの被害が多くなってきた。有機移行期間中はBT剤や放線菌農薬など適度に使うと良さそうだ。初期で虫を叩けなかったので、10月いっぱい虫害をひきづった。今回は太陽熱処理をしてから定植だったが、比較的間の除草管理がしやすい作物ではあるので、来年は処理を行わずやってみる。また直播栽培も試験的にやってみようと思う。夏の暑さ対策が必須。

○ブロッコリー
キャベツと同様9月下旬頃から虫害が多発。こちらもタイミングを見計らってBT剤などを使うとよい。キャベツと違って花蕾を食すので、収穫自体にはあまり影響はなかった。今回3日あけて定植期をずらしたが、結局同じタイミングで肥大したので、収穫しきれなかった。さつまいもの時期と被るのと、収穫逃すとどうにもならない点から、来年は作るのを減らしてみる。
収穫物自体は問題なかったが、少し軸の太りが細く持った感じが軽かった。味は良かった。

○グリーンリーフ
定植時期が2週間遅れて10月初めになってしまった。なんとか暖かい気候に助けられて、収穫までこれたが、ロメインとサニーレタスは大きくならなかった。こちらも収穫適期が短いのと、マルチをしてないと泥がついて出荷調整が難しいので、来年は作付けをやめてみる。えぐみが少なく、味自体はよかった。

全ての作物に共通して、元肥の散布を全面に振った上で作付けを行ったため、太陽熱マルチ内の肥料供給量が少なくなる問題が起きた。全面にまくもの、畝にまくものを分けて元肥を考えなければならない。課題が見えたことが唯一の収穫。

NEW

  • 2023.02.11

    (ブログ)耕し方の違い

  • 2023.02.05

    (ブログ)無農薬秋冬野菜総括

  • 2022.07.27

    (ブログ)有機転換夏の土づくり

  • 2022.07.23

    (ブログ)春夏野菜結果

  • 2022.05.17

    (ブログ)有機春にんじん、100日でどれだけ育ったか。